株式の散逸防止 

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相続人等に対する売渡請求

 株主に相続が発生した場合に株式の散逸を防止するのに最も有効となるのが,会社法174条の定めです。ただし,剰余金分配可能額を越える買取はできませんし,単に売渡請求を定款に定めるだけだと,支配株主に相続が発生した場合にも逆に少数株主側から売渡請求をされる可能性があります。また,買取価格をあらかじめ定めておくことはできず,相続発生後に相続人との協議によって価格を決定する必要があり,協議が整わない場合は裁判所が売買価格を決定することになります。

 

普通株式の取得条項付き株式への変更

  取得条項付株式(会社法2条19号)とは,会社が一定の自由が生じたことを条件として当該株式を取得することができる旨の定めを設けている株式のことです。定款に定めがあれば,株主に相続が生じた場合に,会社側の一方的意思で,あらかじめ定めておいた価格で当該株式を取得できる内容にしてくこともできます。既発行の普通株式を取得条項付株式に変更するためには,次の手続が必要です。

① 株主総会の特別決議による取得条項付き株式に関する定款の定めの設定

 ア 一定の自由が生じた日に会社がその株式を取得する旨及びその事由

 イ 会社が株式1株を取得するのと引き換えに棟が株に対して財産を交付するときは,当該財産の内容及び額又はこれらの算定方法

② 株式の内容の変更に応ずる個々の株主と会社との間で,当該株式を普通株式から取得条項付株式へ変更する旨の合意
③ これに追って他の普通株式を有する株主の利益を害する場合は,当該他の普通株式を有する株主全員の同意

 上記種類株式の定めは登記事項ですし,株式の種類変更によって,発行済株式数の内訳が変更されるので,その旨の変更登記も必要になります。また,取得条項付き株式であっても,実際に取得する際には財源規制があり,剰余金分配可能額がなければ取得できません。

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