後見制度支援信託Q&Ą

高齢者の法律問題(目次)

Q.後見制度支援信託とはどのようなものですか。

A.後見制度支援信託は,本人の財産のうち,日常的な支払をするのに必要十分な金銭を預貯金等として後見人が管理し,通常使用しない金銭を信託銀行等に信託する仕組みのことで(成年後見と未成年後見において利用することができます。保佐,補助及び任意後見では利用できません。),本人の財産を適切に保護するための方法の一つです。
信託財産は,元本が保証され,預金保険制度の保護対象にもなります。後見制度支援信託を利用すると,信託財産を払い戻したり,信託契約を解約したりするにはあらかじめ家庭裁判所が発行する指示書を必要とします。

Q. 後見制度支援信託を利用する場合の手続の流れはどのようになりますか。

A. 財産を信託する信託銀行等や信託財産の額などについては,原則として弁護士,司法書士等の専門職後見人が本人に代わって決めた上,家庭裁判所の指示を受けて,信託銀行等との間で信託契約を締結します。

Q. 後見制度支援信託を利用するためには,どのような費用がかかるのですか。

A. 後見制度支援信託を利用すると,通常,信託契約の締結に関与した専門職後見人に対する報酬と信託銀行等に対する報酬が必要となります。
専門職後見人に対する報酬は,家庭裁判所が,専門職後見人が行った仕事の内容や本人の資産状況等のいろいろな事情を考慮して決めます。
信託銀行等に対する報酬については信託商品や信託財産額によって異なりますので,信託銀行等にお問い合わせください。

Q. 後見制度支援信託を利用した場合は,後見人の日常的な財産管理はどうなりますか。

A. 信託した財産は信託銀行等で管理されますので,後見人は,年金の受取や施設入所等のサービス利用料の支払といった日常的に必要な金銭を管理します。本人の収入よりも支出の方が多くなることが見込まれる場合には,信託財産から必要な金額が定期的に送金されるようにすることができます。

Q. 信託契約締結後,本人に多額の支出が必要になって,後見人が手元で管理している金銭だけでは足りない場合はどうすればよいですか。

A. 家庭裁判所に必要な金額とその理由を記載した報告書(書式は家庭裁判所にあります。)を裏付け資料とともに提出してください。
家庭裁判所は,報告書の内容に問題がないと判断すれば指示書を発行しますので,それを信託銀行等に提出し,必要な金銭を信託財産から払い戻してください。
また,本人の収支状況の変更により信託財産から定期的に送金される金額を変更したい場合や,事情により信託契約を解約する必要が生じた場合についても,家庭裁判所に報告書(書式は家庭裁判所にあります。)を提出して指示書の発行を受ける必要があります。

Q. 信託契約締結後,本人に臨時的収入があったり,黒字分が貯まったりして,後見人が管理する金銭が多額になった場合はどうすればよいですか。

A. 通常使用しない金銭については,家庭裁判所に追加信託の報告書を裏付け資料とともに提出してください。
家庭裁判所は報告内容に問題がないと判断すれば指示書を発行しますので,それを信託銀行等に提出し,追加信託をしてください。
なお,黒字分が貯まって後見人が管理する金銭が多額になる見込みの時期に,後見人から自主的な報告書の提出がない場合は,家庭裁判所から追加信託を求めることがあります

 

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