東京高判昭59.3.30 判時1119-148

解雇・雇止め 裁判例マップ

割増賃金マップ ……Under Construction

東京高判昭59.3.30 判時1119-148

事案の概要

外資系会社の管理職の一つである人事本部長としての地位を特定した雇用契約の締結により中途採用された従業員が、勤務成績の不良を理由に解雇されたのに対し、右事実はなく解雇は無効である等として雇用契約関係の存在確認を求めた事件の控訴審。(控訴棄却、労働者敗訴)

判決の要旨

証拠によれば、被控訴人の就業規則10条に「当会社はその判断で従業員の配置転換、又は転勤を命じることができる。従業員は、正当な理由がない限り、転勤又は配置転換を拒否することはできない。」と規定されていることは明らかであ・・・る。しかしながら、先に判示のとおり控訴人・被控訴人間の本件雇用契約は、控訴人の学歴・職歴に着目して締結された。人事本部長という地位を特定した契約であって、控訴人としては提供される職位が人事本部長でなく一般の人事課員であったならば入社する意思はなく、被控訴人としても控訴人を人事本部長以外の地位・職務では採用する意思がなかったというのであり、また、証拠によれば、前記説示にかかる業務は、被控訴人の組織部分の間隙に介在する分野のものであって、従前から、各部門において適宜分掌していたことが認められ、これによると、右業務は人事本部長の職務に付随するものにすぎないから、控訴人が被控訴人から右業務の処理を命ぜられたことがあったからといって、控訴人の職務上の地位にいささかも変動をもたらすものではなく、したがって、被控訴人には控訴人を人事本部長として不適格と判断した場合に、あらためて右規則10条に則り異なる職位・職種への適格性を判定し、当該部署への配置転換等を命ずべき義務を負うものではないと解するのが相当である。


労働事件(労働者側)の料金表

TOP

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA