最判昭和36年6月22日民集15巻6号1622頁

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最判昭和36年6月22日民集15巻6号1622頁

筆遺言書の日付,署名捺印の方式

      主   文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。

      理   由

上告代理人高橋武夫,同椎木緑司の上告理由第一点,第二点について。
本件遺言書作成の経過,遺言書の形式および記載文字の筆跡等所論の点に関する原審の事実の認定は,挙示の証拠に照らし是認しうる。所論は右原審の認定した事実と異なる事実関係を前提として原判決の違法をいうものであって,採るを得ない。
同第三点について。
記録に徴すれば,所論調停の申立または訴の提起が,所論のように遺留分減殺請求権の行使の意思表示を包含するものとは認められない。また,本件において上告人が予備的に主張した遺留分減殺請求の訴については,更に相続財産の相続開口当時の価額,遺贈財産の相続開始当時の価額,本件不動産の所在地,内容等を具体的に検討しなければならないから,原審における本件訴訟進行の状況に照らし,右予備的訴を審理し,訴訟を完結することは,訴訟手続を著しく遅滞せしめるべきことは推測するに難くない。それ故,これと同趣旨において右予備的請求を却下した原審の判断は正当であり,所論の違法は認められない。
同第四点について。
遺言書が数葉にわたるときであっても,その数葉が一通の遺言として作成されたものであることが確認されればその一部に日付,署名,捺印が適法になされている限り,右遺言書を有効と認めて差支えないと解するを相当とする。それ故右と同趣旨の原判決は結局正当であって,所論の違法は認められない。
よって,民訴四〇一条,九五条,八九条に従い,裁判官全員の一致で,主文のとおり判決する。
最高裁裁判長裁判官 入江俊郎,裁判官 斎藤悠輔,同下飯坂潤夫,同高木常七


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