最判昭和56年9月11日民集35巻6号1013頁

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最判昭和56年9月11日民集35巻6号1013頁

① 遺言無効確認訴訟における確認の利益の判断にあたり原告の相続分が生前贈与等による喪失の有無を考慮することの可否
② 遺言無効確認訴訟は固有必要的共同訴訟ではない
③ 同一証書に記載された2人の遺言の一方に方式違背と民法975条

      主   文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。

      理   由

上告代理人高橋靖夫の上告理由第一について
遺言無効確認の訴訟において原告である相続人に確認の利益があるか否かは,遺言の内容によって定めれば足り,原告が受けた生前贈与等により原告の相続分がなくなるか否かは,将来における遺産分割の時に問題とされるべき事項であることに鑑みると,原則として右確認の利益の存否の判断においては考慮すべきものではないと解するのが相当である。右と同趣旨の原審の判断は正当であり,論旨は採用できない。
同第二について
原審の適法に確定した事実関係のもとにおいて,本件遺言無効確認の訴が固有必要的共同訴訟にあたらないとした原審の判断は,正当として是認できる。原判決に所論の違法はなく,論旨は,独自の見解に立って原判決を非難するか,又は原判決の結論に影響を及ぼさない点を論難するものであって,採用できない。
同第三及び第四について
所論の点に関する原審の認定判断は,原判決挙示の証拠関係に照らし,正当として是認することができ,その過程に所論の違法はない。論旨は,畢竟,原審の専権に属する証拠の取捨判断,事実の認定を非難するものにすぎず,採用できない。
同第五について
同一の証書に二人の遺言が記載されている場合は,そのうちの一方に氏名を自書しない方式の違背があるときでも,右遺言は,民法九七五条により禁止された共同遺言にあたるものと解するのが相当である。原判決に所論の違法はなく,論旨は採用できない。
よって,民訴法四〇一条,九五条,八九条,九三条に従い,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
最高裁裁判長裁判官  栗本一夫 裁判官木下忠良,同鹽野宜慶,同宮崎梧一


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