最判昭和47年5月25日民集26巻4号747頁

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最判昭和47年5月25日民集26巻4号747頁

民法974条3号の「配偶者」と推定相続人の配偶者

      主   文

本件上告を棄却する。
ただし,原判決主文一2の一四行目から一五行目にかけて,「甲」とあるつぎに,「乙」を挿入する。
上告費用は上告人らの負担とする。

      理   由

上告代理人島秀一の上告理由第一点について。
訴外亡丙がその生前に上告人乙に対し本件各物件を贈与または死因贈与したとの上告人らの主張事実は認められない旨の原審の認定判断は,原審で取り調べた証拠関係は照らして肯認するに足り,原判決に所論の違法は認められない。論旨は,畢竟,原審の認定にそわない事実をも合わせ主張して,原審の専権に属する証拠の取捨判断,事実の認定を非難するに帰し,採用できない。
同第二点について。
民法九七四条三号にいう「配偶者」には推定相続人の配偶者も含まれるものと解するのが相当であるところ,原審の確定した事実関係によれば,本件遺言公正証書の作成に立会した二人の証人のうちの一人である訴外丁は,遺言者丙の長女である訴外戊の夫であるというのであるから,右公正証書は,同条所定の証人欠格事由のある者を証人として立会させて作成されたものといわなければならない。従って,右遺言公正証書は遺言としての効力を有しないとした原審の判断は,正当として是認できる。そして,右丁の配偶者戊が当該遺言によってなんら財産を取得していないことは,右判断を左右する理由とはならない。原判決に所論の違法はなく,論旨は採用できない。
同第三点はついて。
原審の確定した事実関係のもとにおいては,本件公正証書による遺贈をもって贈与または死因贈与があったものとなしえない旨の原審の判断は,正当として是認することができ,原判決に所論の違法は認められない。従って,論旨は採用できない。
なお,原審が,原判決主文一2の一四行目から一五行目にかけて,「甲」とあるつぎに,「乙」と記入すべきところ,これを記入しなかったのは,明白な脱字であるから,民訴法一九四条により職権でこれを更正することとする。
よって,同法四〇一条,九五条,八九条,九三条に従い,裁判官全員の一致で,主文のとおり判決する。
最高裁裁判長裁判官大隅健一郎  裁判官岩田 誠,同藤林益三,同下田武三,同岸 盛一


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