最判昭和52年6月14日家月30巻1号69頁

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最判昭和52年6月14日家月30巻1号69頁

遺言の証人になれない者が同席して作成された公正証書遺言の効力

      主   文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。

      理   由

上告代理人兼上告補助参加代理人有馬毅の上告理由一及び二について
所論の点に関する原審の事実認定は,原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足り,上記事実関係の下においては,本件遺言当時,Xは意思能力を有しており,公証人はXが口授した遺言の内容を聞き取ったものであるとした原審の判断は,正当として是認できる。原判決に所論の違法はない。論旨は,原審の専権に属する証拠の取捨判断,事実の認定を非難するか,又は独自の見解に立って原判決を論難するものであって,採用できない。
同三について
遺言公正証書の作成に当たり,民法所定の証人が立ち会っている以上,たまたま当該遺言の証人となることができない者が同席していたとしても,この者によって遺言の内容が左右されたり,遺言者が自己の真意に基づいて遺言をすることを妨げられたりするなど特段の事情のない限り,当該遺言公正証書の作成手続を違法ということはできず,同遺言が無効となるものではないと解するのが相当である。
ところで,本件において,受遺者である甲の長女の乙らが同席していたことによって,本件遺言の内容が左右されたり,Xが自己の真意に基づき遺言をすることが妨げられたりした事情を認めることができないとした原審の認定判断は,原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足りる。
従って,本件公正証書による遺言は有効であるというべきであり,これと同旨の原審の判断は正当であって,原判決に所論の違法はない。論旨は,採用できない。
よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
最高裁裁判長裁判官 千種秀夫 裁判官元原利文,同金谷利廣,同奥田昌道


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