最判昭和57年3月4日民集36巻3号241頁

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最判昭和57年3月4日民集36巻3号241頁

遺留分減殺請求権の行使による目的物返還請求権等と民法1042条の消滅時効

      主   文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。

      理   由

上告代理人景山米夫の上告理由一について
民法一〇三一条所定の遺留分減殺請求権は形成権であって,その行使により贈与又は遺贈は遺留分を侵害する限度において失効し,受贈者又は受遺者が取得した権利は右の限度で当然に遺留分権利者に帰属するものと解すべきものであることは,当裁判所の判例とするところであり(最高裁昭和四〇年(オ)第一〇八四号同四一年七月一四日判決・民集二〇巻六号一一八三頁,最高裁昭和五〇年(オ)第九二〇号同五一年八月三〇日判決・民集三〇巻七号七六八頁),従って,遺留分減殺請求に関する消滅時効について特別の定めをした同法一〇四二条にいう「減殺の請求権」は,右の形成権である減殺請求権そのものを指し,右権利行使の効果として生じた法律関係に基づく目的物の返還請求権等をもこれに含ましめて同条所定の特別の消滅時効に服せしめることとしたものではない,と解するのが相当である。これと同旨の原審の判断は,正当として是認することができ,原判決に所論の違法はない。論旨は,採用できない。
同二について
原審の適法に確定した事実関係のもとにおいて,民法一〇四〇条の規定を類推適用して被上告人の本件遺贈の目的の価額弁償の請求を認めた原審の判断は,正当として是認することができ,原判決に所論の違法はない。論旨は,採用できない。
よって,民訴法四〇一条,九五条,八九条に従い,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
最高裁裁判長裁判官本山 亨,裁判官団藤重光,同藤崎萬里,同中村治朗,同谷口正孝

 


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