最判昭和48年10月5日民集27巻9号1081頁

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最判昭和48年10月5日民集27巻9号1081頁

重量鋼造り組立式工場が堅固な建物に該当しないとされた事例

       主   文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。

       理   由

上告代理人田畑喜與英の上告理由第一点ないし第八点及び第一〇点について。
所論の各点に関する原審の事実認定は,原判決挙示の証拠関係に照らして,首肯するに足り,原判示の右事実によれば,被上告人が改築した一階工場部分は,建築材料として鋼材を使用している点において,通常の木造建築に比較すると,その耐用年数が長いことは明らかであるが,その主要部分の構造はボールト締めの組立式であって,同工場を支える辛型重量鋼の柱六本もボールト締めをはずすことによって容易にこれを取りはずすことが可能であるうえ,右柱も中間で切断され杉材の柱で支えられており,また,基礎コンクリート,梁,建物外壁等の構造を全体としてみた場合,解体も比較的容易であるなど,堅固性に欠けるところがあると認められるから,これらの諸点を建築材料及び技術水準の現状に照らして勘案すれば,被上告人が改築した本件工場部分及びこれと構造上接続して一体をなす本件建物が借地法にいう堅固な建物に該当しないとする原審の判断は,正当として是認でき,右認定及び判断に所論の違法は認められない。論旨は,採用できない。
同第九点について。
所論の点に関する原審の認定判断は,原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足り,その過程に所論の違法は認められない。論旨は,採用できない。
よって,民訴法四〇一条,九五条,八九条に従い,裁判官全員の一致で,主文のとおり判決する。
最高裁裁判長裁判官村上朝一,裁判官岡原昌男,同小川信雄,同大塚喜一郎,同吉田豊

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