最判平成5年7月19日家月46巻5号23頁

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最判平成5年7月19日家月46巻5号23頁

法定相続分を下回る相続分を指定された共同相続人の一人から法定相続分に応じた共有持分権を譲り受けた者が取得する持分の割合

       主   文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。

       理   由

上告代理人安木健の上告理由について
原審の適法に確定した事実関係によれば,(一)甲の死亡により延原乙及び被上告人を含む四名の子が本件土地を共同相続し,甲が遺言で各相続人の相続分を指定していたため,乙の相続分は八〇分の一三であった,(二)乙は,本件土地につき各相続人の持分を法定相続分である四分の一とする相続登記が経由されていることを利用し,右乙名義の四分の一の持分を上告人に譲渡し,上告人は右持分の移転登記を経由した,というのである。
右の事実関係の下においては,乙の登記は持分八〇分の一三を超える部分については無権利の登記であり,登記に公信力がない結果,上告人が取得した持分は八〇分の一三にとどまるというべきである(最高裁昭和三五年(オ)第一一九七号同三八年二月二二日判決・民集一七巻一号二三五頁参照)。これと同旨の原審の判断は,正当として是認できる。所論引用の判例は,事案を異にし本件に適切でない。論旨は,独自の見解に立って原判決を論難するものにすぎず,採用できない。
よって,民訴法四〇一条,九五条,八九条に従い,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。

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