最判昭和38年9月27日民集17巻8号1069頁

賃貸不動産トラブル【目次】
借地借家の最高裁判例【目次】

最判昭和38年9月27日民集17巻8号1069頁

借家人の無断増築が著しく背信的であるとして無催告の賃貸借契約解除が有効とされた事例

       主   文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。

       理   由

上告代理人加藤充,同佐藤哲の上告理由第一点について。
原審認定の事実関係のもとで,建物の賃借人は賃貸人の所有にかかる敷地又はこれに接続する賃貸人所有地上に賃貸人に無断で建物を建築し得ないとした原判決の判断は,正当であり,本件無断建築にかかる建物の建坪が約六坪であることを考え併せて,右無断建築行為を以て賃貸人の信頼を裏切り本件建物賃貸借の継続を著しく困難ならしめる不信行為と解するを妨げないとし,該不信行為のあったことを理由とする被上告人の上告人に対する賃貸借解除の意思表示を有効とした原審判断は首肯できる。所論は,独自の見解に基づくものであって採用できない。
同第二点について。
所論は,原審で主張なく従って認定判断のない事情を掲げて原判決の前示正当な判断を非難するにすぎず,採用の限りでない。
同第三点について。
被上告人らの本訴請求が権利濫用であるとの上告人主張を排斥した原審判断は,正当であり,所論は独自の見解に基づいて右判断の違法をいうにすぎず,採用できない。
よって,民訴四〇一条,九五条,八九条に従い,裁判官全員の一致で,主文のとおり判決する。
最高裁裁判長裁判官奥野健一,裁判官山田作之助,同草鹿浅之介,同城戸芳彦,同石田和外

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