民事訴訟法109条

民事訴訟法109条は、電磁的記録の送達の原則的な方法を定めた規定です。本条によれば、電磁的記録の送達は、特別の定めがある場合を除き、送達すべき電磁的記録に記録された内容を出力して作成した書面によって行うものとされています。すなわち、訴訟記録や裁判書類が電子データとして管理されている場合であっても、送達については原則としてその内容を紙の書面として出力した上で行われることになります。

この規定は、民事訴訟手続の電子化が進められている一方で、送達制度についてはなお確実な到達の確保が重視されていることを反映したものです。電子データそのものを送信する方法が常に認められるわけではなく、特別の規定が存在しない限りは、従来の送達制度との連続性を維持するため、電子データを紙に出力した書面を送達の対象とする建付けが採られています。

もっとも、民事訴訟法132条の10以下の電子申立て制度や109条の2以下の電磁的記録による送達制度が適用される場合には、電子データそのものを利用した送達が認められることがあります。本条は、そのような特則が適用されない場面における原則的な送達方法を定める規定として位置付けられています。

したがって、本条は、訴訟記録の電子化と従来の送達制度との橋渡しを行う規定であり、送達の確実性と手続の安定性を確保する役割を果たしています。なお、送達の対象となるのは「送達すべき電磁的記録」に記録された事項そのものであり、紙への出力はあくまで送達手続を実現するための手段として位置付けられています。

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