民事訴訟法109条の2

民事訴訟法109条の2は、民事訴訟手続のデジタル化に伴い導入された「電磁的記録の送達」の方法を定める規定です。従来の送達は郵便や執行官による書面送達を前提としていましたが、本条は一定の場合に電子的手段による送達を認めています。第1項は、送達を受けるべき者があらかじめ最高裁判所規則の定める方式により電子送達を受ける旨を届け出ている場合に限り、裁判所が送達すべき電磁的記録について閲覧又は保存が可能な状態に置く措置を講じるとともに、その措置がされた旨を電子情報処理組織を利用して通知する方法によって送達をすることができると定めています。すなわち、電磁的記録そのものを電子メール等で送信するのではなく、裁判所のシステム上で閲覧・保存可能な状態に置き、その旨を通知する仕組みが採用されています。第2項は、電子送達を利用しようとする者に対し、通知を受けるための連絡先を裁判所に届け出ることを求めるとともに、必要に応じて送達受取人を届け出ることができる旨を定めています。第3項は、裁判所が発する通知は、この届出に係る連絡先宛てに行うべきことを明らかにしています。本条は、民事訴訟法132条の10に基づく電子提出制度と対応する規定として位置付けられており、当事者が電子手続を利用する場合における送達の迅速化・効率化を図るとともに、閲覧可能状態への設定と通知という二段階の手続を要求することで、送達の確実性を担保する役割を果たしています。