民事訴訟法91条の2

民事訴訟法91条の2は、訴訟記録が電子化された場合における閲覧、複写及び証明文書等の取得について定めた規定です。従来の紙媒体の訴訟記録について認められていた閲覧・謄写制度を、電磁的訴訟記録に対応させるために設けられました。第1項は、何人も裁判所書記官に対し、電磁的訴訟記録の内容を画面表示したものの閲覧を請求できることを定めています。ただし、その範囲や方法については最高裁判所規則に委ねられています。第2項は、当事者及び利害関係を疎明した第三者について、電磁的訴訟記録に記録された事項を自己の電子計算機に保存する方法などによる複写を請求できることを定めています。これにより、電子訴訟記録のデータをオンラインで取得することが可能となります。第3項は、当事者及び利害関係を疎明した第三者が、裁判所書記官による同一性証明付きの書面又は電磁的記録の交付を請求できることを定めています。これは従来の認証謄本や認証書類に相当する制度であり、取得した内容が訴訟記録と同一であることについて公的な証明を受けることができます。第4項は、閲覧及び複写の請求について、91条2項及び5項の規定を準用する旨を定めており、公開の制限や閲覧等の制限に関する従来のルールが電子訴訟記録にも適用されることを明らかにしています。本条は、訴訟記録の電子化に対応して、閲覧・複写・認証取得の方法を整備することにより、当事者等の記録アクセス権を確保するとともに、民事裁判のデジタル化を支える基盤的な規定として位置付けられています。