第45講 破産財団からの支出はどこまで許されるか|費用管理の基本

第45講 破産財団からの支出はどこまで許されるか|費用管理の基本

破産財団からの支出は、必要であれば当然に許されるものではなく、その支出が財団管理上相当かどうかを慎重に判断する必要がある。保管費、撤去費、鑑定費、交通費、通信費など、個々の支出は小さく見えても、積み重なれば配当原資を減少させるからである。

まず考えるべきは、その支出が財産保全又は換価のために必要不可欠かどうかである。たとえば、在庫の保管費がなければ財産価値が失われる場合や、撤去しなければ明渡しができず敷金返還にも支障が出る場合には、支出の必要性が認められやすい。

しかし、必要性があるとしても、金額の相当性は別途検討すべきである。複数見積りの取得、代替手段の有無、より低廉な方法の可能性などを確認しなければならない。特に、換価見込額に比して過大な費用をかけることは、財団管理として適切でない場合がある。

費用支出の判断では、支出それ自体の必要性だけでなく、その支出によってどれだけ財団価値が維持又は増加するかを考える必要がある。破産財団からの支出は、当然に許される経費ではなく、財団利益との均衡の中で判断されるべきものである。

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