第40講 訴訟係属中の法人破産|受継、追行、取下げをどう判断するか

第40講 訴訟係属中の法人破産|受継、追行、取下げをどう判断するか

法人が当事者となっている訴訟が係属したまま破産開始に至ることは珍しくない。この場合、訴訟を受け継いで追行するのか、和解や取下げを含めて終わらせるのかを判断する必要がある。これは単なる手続問題ではなく、請求権の見込みと費用対効果を見極める問題である。

まず、会社が原告側か被告側か、請求内容は何か、証拠状況はどうか、今後の審理見込みはどうかを確認しなければならない。原告事件であれば、勝訴可能性と回収可能性が問題となり、被告事件であれば、敗訴リスクと対応費用の比較が必要となる。

管財人が訴訟を追行する意義があるのは、財団にとって相当の回収見込み又は防御利益がある場合である。他方で、請求額は大きくても立証が弱く、追行費用や時間だけがかかるのであれば、訴訟継続が合理的でないこともある。

また、係属訴訟の中には、事実上は和解的処理や取下げが相当なものもある。重要なのは、会社が訴訟をしているという形式ではなく、その訴訟が財団にどの程度資するかである。受継、追行、取下げの判断は、法的見通しと実益の双方から行うべきである。

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