第49講  離婚後に再び争いになるのはどんな場面か|養育費、面会交流、財産の蒸し返し

第49講
離婚後に再び争いになるのはどんな場面か|養育費、面会交流、財産の蒸し返し

離婚が成立すると、それで全て終わると思われがちですが、実際には離婚後に再び争いが生じることは少なくありません。むしろ、離婚時に十分に整理できていなかった問題や、離婚後の事情変更によって、新たな紛争が起こることがあります。離婚は終点であると同時に、新しい法的関係の始点でもあります。

最も典型的なのは、養育費の不払いです。離婚時には支払うと約束していても、その後支払が滞るケースは非常に多く、強制執行や履行確保の問題につながります。面会交流についても、最初は合意していても、日程調整がうまくいかない、子どもが嫌がる、再婚相手との関係が影響するなどして、再び対立が生じることがあります。

財産面でも、離婚時には把握できていなかった預金や保険、退職金、証券などが後から問題になることがあります。いわゆる隠し財産の発覚や、財産分与の対象漏れが疑われる場面です。また、離婚協議書や調停調書の文言が曖昧だと、「この合意にはこれも含まれていたのか」が争われることもあります。

さらに、子どもの成長に伴う事情変更も大きな要因です。進学費用、医療費、面会交流の方法変更、監護状況の変化など、離婚時には想定しきれなかった問題が生じることがあります。そのため、離婚時にすべてを完全に固定することは難しいとしても、少なくとも争いになりやすい点を想定して条項を設計しておくことが重要です。

離婚後の紛争は、「終わったはずなのにまた始まる」という形で当事者に大きな負担を与えます。だからこそ、離婚時点で将来の火種をできるだけ減らすこと、そして再紛争が起きたときに対応可能な資料や合意書面を残しておくことが大切です。

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