第6講  離婚を拒まれたらどうするか|相手が応じないときの進め方

第6講
離婚を拒まれたらどうするか|相手が応じないときの進め方

離婚は一人では成立しません。相手が離婚に応じてくれない場合、話は一気に難しくなります。もっとも、相手が拒んでいるからといって、それだけで離婚が不可能になるわけではありません。重要なのは、なぜ拒まれているのか、何が争点なのか、今後どの手続で進めるべきかを整理することです。

まず考えるべきなのは、相手が離婚そのものに反対しているのか、それとも条件面で争っているのかという点です。実務では、「離婚したくない」と言いながら、実際には親権、養育費、財産分与、慰謝料、住居の明渡しなどがネックになっていることも少なくありません。この場合、条件整理によって解決の糸口が見つかることがあります。

他方で、相手が感情的に強く拒否していたり、支配的関係を維持したい意図から離婚に応じない場合もあります。このようなケースでは、当事者同士の直接交渉だけで前進することは難しく、早い段階で調停を見据えた対応が必要になります。

法律上、相手が離婚に応じない場合、通常は家庭裁判所に離婚調停を申し立てることになります。調停では、第三者である調停委員が間に入り、離婚するかどうか、するとして条件をどうするかを整理していきます。感情的対立が強い場合でも、直接の言い争いを避けつつ、争点を切り分けることができる点に意味があります。

もっとも、調停はあくまで話合いの場です。相手が最後まで同意しなければ成立しません。その場合には訴訟へ移行し、最終的には裁判所が離婚原因の有無を判断することになります。この段階では、「なぜ離婚したいのか」を法的に意味のある形で主張立証しなければなりません。不貞、DV、悪意の遺棄、長期別居、修復不能な破綻など、証拠に裏付けられた事情が必要になります。

ここで注意が必要なのは、相手が拒んでいるからといって、感情的に追い詰めるような対応を重ねると、かえって紛争が悪化することです。執拗な連絡、強引な面会要求、子どもを使った圧力などは、後の手続でも不利に働くおそれがあります。

離婚を拒まれた場合に必要なのは、無理に説得し続けることではなく、手続と証拠を意識した進め方に切り替えることです。話合いで解決できる余地を見極めつつ、難しいと判断される場合には、調停・訴訟を見据えて冷静に準備を進めることが重要です。

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