【重度後遺障害】第8回 咀嚼・言語機能の重度障害|事故後、食べること・話すことに重大な支障が残ったときに考えるべきこと
第8回 咀嚼・言語機能の重度障害|事故後、食べること・話すことに重大な支障が残ったときに考えるべきこと

交通事故によって顔面、口腔、顎、喉、神経などに重大な損傷を受けると、食べ物を十分にかめない、飲み込みにくい、言葉がはっきり出ない、会話が成り立ちにくいといった深刻な障害が残ることがあります。咀嚼や言語の機能は、日常生活の中であまりに当たり前に使っているため、その重要性は失われて初めて強く意識されることが少なくありません。しかし、実際には、食事、家族との会話、仕事上のやり取り、外出先での意思表示など、生活のあらゆる場面に影響が及びます。
この種の障害は、手足の麻痺や失明のように外見から直ちに分かりやすいとは限りません。そのため、ご本人が抱える不便さや苦痛の大きさに比べて、周囲に深刻さが伝わりにくいことがあります。たとえば、食事に長い時間がかかる、特定のものしか食べられない、誤嚥のおそれがある、発音が不明瞭で会話が成立しにくい、人前で話すこと自体に強い心理的負担が生じるといった問題は、生活の質を大きく低下させます。仕事の内容によっては、接客、営業、会議、電話対応などが難しくなり、就労への影響が非常に大きくなることもあります。
このような案件では、単に「話しにくい」「食べにくい」という表現だけでは足りません。どのような食事が可能なのか、どの程度の発語障害が残っているのか、日常生活や就労にどのような具体的支障が生じているのかを、丁寧に整理することが重要です。治療費や通院費だけでなく、休業損害、逸失利益、慰謝料のほか、将来にわたる生活上の不利益や介助・配慮の必要性も含めて検討すべき場面があります。外見上は目立ちにくい障害であるだけに、資料の整理が不十分なままでは、実際の被害が十分に伝わらないおそれがあります。
当事務所では、交通事故によって咀嚼機能や言語機能に重い障害が残った方について、後遺障害認定の見通しを踏まえながら、必要な資料の整理、損害賠償請求の進め方、今後の生活再建を見据えたご相談をお受けしています。
事故後、食べることや話すことに大きな支障が残り、生活や仕事への不安が続いている場合には、早い段階で状況を整理することが大切です。
ご本人はもちろん、ご家族からのご相談も承っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。