第21講 面会交流とは何か|子どもに会わせるルールをどう決めるか

第21講
面会交流とは何か|子どもに会わせるルールをどう決めるか

離婚や別居のあと、子どもと離れて暮らす親が子どもと会ったり、連絡を取ったりすることを、一般に面会交流といいます。かつては「面接交渉」という言い方も多く使われていましたが、現在は「面会交流」という表現が一般的です。これは、子どもにとって父母の一方との関係が完全に断たれてしまうことが、必ずしも望ましいとは限らないという考え方を背景にしています。

もっとも、面会交流は「親の権利」だけで説明できるものではありません。中心にあるのは、あくまで子どもの利益です。子どもが安心して生活できること、現在の監護環境が不必要に揺らがないこと、他方で非同居親との関係も適切な範囲で維持できること、その全体のバランスが問題になります。

実務では、単に「会わせるかどうか」だけではなく、月何回にするか、1回何時間にするか、どこで会うか、受渡しを誰がするか、宿泊を認めるか、学校行事への参加をどうするか、電話やオンライン通話をどう扱うかなど、かなり具体的なルール設定が必要になります。ここが曖昧だと、後から「そんな約束ではなかった」と紛争が再燃しやすくなります。

また、子どもの年齢によっても適切な形は異なります。乳幼児であれば短時間・高頻度がよい場合もありますし、学童期以降であれば学校や習い事との調整が重要になります。親同士の感情対立が強い事案ほど、抽象論ではなく、現実に回る仕組みとして設計することが大切です。

面会交流は、離婚後の「おまけ」の論点ではありません。子どもの生活の安定と、離れて暮らす親との関係維持をどう両立させるかという、離婚実務の中心的なテーマの一つです。

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