【重度後遺障害】第3回 遷延性意識障害|事故後、意識が戻らない状態が続くときに考えるべきこと
第3回 遷延性意識障害|事故後、意識が戻らない状態が続くときに考えるべきこと

交通事故によって脳に重大な損傷を受けると、治療が続いても十分に意識が回復せず、呼びかけへの反応が乏しい、意思疎通が極めて困難である、常時介護が必要な状態が続くことがあります。こうした状態は、一般に遷延性意識障害と呼ばれ、交通事故の後遺障害の中でも特に深刻な部類に入ります。ご本人の苦痛は言うまでもなく、ご家族の精神的・身体的・経済的負担も極めて大きくなりやすいのが特徴です。
このような事案では、事故直後の救命や治療が最優先となるため、当初は損害賠償のことまで考える余裕がないのが通常です。しかし、重度の後遺障害が残る案件では、治療費や入院費だけでなく、将来介護費、付添費、通院交通費、装具・介護用品費、自宅改修費、逸失利益、慰謝料など、長期にわたって大きな問題が生じます。しかも、その負担は一時的なものではなく、今後の生活全体に及ぶことが少なくありません。
また、遷延性意識障害の案件では、症状の重さそのものは明らかであっても、実際の介護状況、必要な支出、将来にわたる生活上の負担が十分に整理されないまま、保険会社との対応が進んでしまうことがあります。どのような介護が必要なのか、家族がどの程度の負担を担っているのか、今後どのような環境整備が必要になるのかを丁寧に把握し、資料として積み上げていくことが、適切な後遺障害認定と損害賠償につながります。
当事務所では、交通事故により重度の脳損傷を負い、遷延性意識障害が疑われる方やそのご家族からのご相談をお受けしています。重度後遺障害の案件では、医療の問題、介護の問題、生活再建の問題、損害賠償の問題が複雑に重なります。だからこそ、早い段階から状況を整理し、今後を見据えた対応を考えていくことが重要です。
ご本人の意識が十分に戻らない状態が続いている場合や、ご家族だけで対応を抱え込んでいる場合には、どうぞお早めにご相談ください。
ご家族の負担も含めて、今後の見通しを一緒に整理していくことが大切です。